kaninome’s diary

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知っておきたい関数の極限2

 こんにちは!蟹の目です。
今回は前回に引き続き、覚えておいてもらいたい関数の極限をいくつか紹介したいと思います。今回紹介する式も今後極限を求める際に当たり前のように使用するものなので、ぜひ、覚えていってください。
 前回の記事も載せておくので、よければこちらも覚えてください。
知っておきたい関数の極限1 - kaninome’s diary

 

今回の話題

  1. log(1+x)/x→1 (x→0)
  2. (ex-1)/x→1 (x→0)

 

 

1. log(1+x)/x→1 (x→0)

 この式を示すためには対数関数(logx)がx=eで連続である必要があります。
ここで皆さんに、指数関数と逆関数について記したいと思います。
(ここではこれらについて証明はしませんが、成り立つことを認めてください。)

(ⅰ)指数関数は連続である
 y=axのxが整数のとき、皆さんその値を求めることができると思いますが、
xが無理数のときなどは値を求めることができないでしょう。
ただ、指数関数の定義から、y=axが連続であることが認められています。

(ⅱ)元の関数が連続なら、逆関数は連続である
 これも逆関数の定義から成り立ちます。

逆関数

y=f(x)においてx=g(y)で表せるとき、xとyを入れ替えて
y=g(x)としたものをy=f(x)の逆関数といい、f-1(x)で表します。

指数関数の逆関数は対数関数であり、
y=ex逆関数はy=logxになります。

これらの事実から式を示していきましょう!

log(1+x)/x=log(1+x)1/x
(1+x)1/x→e (x→0)であるから
log(1+x)1/x→loge (x→0)
     =1 ◾️

 

 

 

2. (ex-1)/x→1 (x→0) 

 ex-1=tとおく
x=log(1+t)であり
x→0のときt→0であるから(∵ex→1 (x→0))

(ex-1)/x=t/log(1+t)
1で示したことより、
(ex-1)/x (x→0)=t/log(1+t) (t→0)
       =1 ◾️

 

 

 今回の話題はどうだったでしょうか?
示した式自体はそこまで難しくないですが、対数関数や指数関数の連続なんかは今の知識では理解できないので、そうなんだーくらいに思ってもらえたらいいです。
 今後、今まで示した今回のような式を使って極限を求めることがあります。
次回からこれまでのことを踏まえた問題を解いていこうと思います。
極限のラストスパート頑張っていきましょう。

また次回!!!